旅行前に読んだ本~バンコク編~

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来週はいよいよタイ旅行~\(^o^)/
ガイドブックの他に、タイにまつわる本もちょこちょこ読んだのでちょっとした感想・メモもつけて記録しておきます。

暁の寺

豊饒の海 第三巻 暁の寺 (あかつきのてら) (新潮文庫)

豊饒の海 第三巻 暁の寺 (あかつきのてら) (新潮文庫)

アルンとは「暁」という意味で、三島由紀夫の小説「暁の寺」に描かれた寺院。
ガイドブックでも、観光サイトやブログ、YouTubeでも紹介されてるけどミシマの小説読んでワット・アルン訪れる人どんだけいるの~?
って思いますよね。
だからちゃんと読んでから行きたいって思って読み始めたんですが、序盤で挫折しました。

最近、純文学からご無沙汰でふわっと軽くYouTubeばっか見てたからもう文字が頭を素通りしていってしまうのでした。
なので、小説レビューブログなんかを見てすごくざっくりあらすじを確認してみたら話としてはめっちゃ興味がわくものだったんですよねー。


四部作の第一巻『春の海』で“恋”に死ぬ清顕という青年が、第二巻『奔馬』では勲という青年に生まれ変わり、そこでは“忠”に死ぬ。
さらに第三巻『暁の寺』ではタイ王室のお姫様として生まれ変わって来るんです。
昨今ラノベで流行っている「転生しました」ってやつ?!
でも主人公としては本多という47歳の男性なんですが、タイ赴任中に当時7歳のお姫様ジン・ジャン(月光姫)と出会います。
時を経て、58歳のとき18歳の彼女と日本で再会を果たした本多は年齢不相応の恋心を抱き執心翻弄されていく。
別荘の部屋に泊まったジン・ジャンを覗き穴から覗くが、そこに見たものは、同じ別荘に泊まった婦人とのレズビアンセックスの最中という光景だった。
その後、帰国した彼女は20歳の時にコブラに噛まれて命を落とします。


筋だけ読むとなんじゃこりゃなんですが、興味のあるところだけ拾い読みしていくとやはり文章の力に引き込まれました。
件のレズビアン描写も、オノマトペ表現は一切ないもののとても濃厚芳醇。
てゆーか序盤から本多が、謁見した7歳の姫が突然の尿意を催したのを見て「できることなら自分が手を貸して、姫の滑らかな褐色の腿を内側から支えて、さしてあげたいとさえ私(ひそ)かに思っ」てるので、おやおやっ?! と思ってましたよね。

物語は仏教思想についても多く語りながら進んでいきます。
YouTubeで見つけたこの動画が面白かったので貼り付けておきますね。
朗読されているのは作中で語られる柘榴の国のくだりです。
こういう世界観が好きな方には愉しめる小説だと思いました。


で、斜め読みしてみて得られた暁の寺・ワットアルンのイメージは・・・

転生物語に出てくるような、異国情緒に溢れた場所。
驟雨の時も、太陽が燦爛と輝く時も、変わらず白くまばゆい寺院。
赤土色のメナム河を走る船の上、風はずっと通り過ぎていくけれど肌にまとわりつくのは軽い雨を含んだ空気。
どこか淫靡な空気をも含む熱気。


マカリーポン

マカリーポン

マカリーポン

もっと淫靡な雰囲気を楽しみたい人はこっちの方がライトで読みやすいです。

マカリーポンーそれは古来よりタイに伝わる半人半植物の妖精。
その美しさゆえ、男達はマカリーポンを樹木からもぎとり、
七日の間妻にする。その後、男達は四か月以上気を失い、
マカリーポンは小さくしぼんで死んでしまう。
絶命の際、「ワクワク」という声をあげるという。

この文章に惹かれて読み始めた、久しぶりの岩井志麻子本。
岩井志麻子と言えば『ぼっけえ、きょうてえ』。
ちょっと怖い、異国の地の昔ばなし的な怪異譚なのかと思いきや、いや、たしかに怪異な物語ではあったのだけれど、バンコクと日本を往復する作者が呼び寄せて書かれたゾワワっとする連作物語でした。
タイって、確かにそういう淫靡な雰囲気も含んでるイメージはある、のかな?


映画絶景旅!―アジア編―

映画絶景旅!  ~アジア編~ (JTBのムック)

映画絶景旅! ~アジア編~ (JTBのムック)

映画のロケ地は絶景の宝庫。
たくさんの映画の舞台となったアジアの絶景を全部カラー写真で紹介してくれています。
タイは『ルパン三世』『サヨナライツカ』『ザ・ビーチ』『ハングオーバー』『線上にかける橋』『プール』など。
実際、行かなくてもこんなところがあるんだ~という感じで眺めるだけでも楽しい。
というか、私はこの本では『セブン・イヤーズ・イン・チベット』の舞台となったラサ、ウォン・カーウァイ映画の舞台となった香港のページに魅入ってました。


深夜特急2 マレー半島・シンガポール

深夜特急2?半島・シンガポール? (新潮文庫)

深夜特急2?半島・シンガポール? (新潮文庫)

眼の前にキラキラするものが飛び込んでくるような気がした。私は雑誌から顔を上げ、窓の外を見た。

こんな書き出しで始まる深夜特急第2巻。
旅、と言えばの深夜特急。
どんなエピソードが読めるのかと期待したものの、タイについて書かれているのはこの巻の冒頭から1/3くらいまで。
筆者の中ではタイはあまり響く土地ではなかったみたい。

私にとってわかりにくいのはバンコクの街ばかりでなく、人々についても同じだった。誰も彼もが穏やかな優しい微笑を浮かべていると思ったわけではないが、街を行く人々の鋭さ、暗さ、疲労感の滲んだ顔は、かなり想像外のものだった。たまに笑顔を向けられ、ようやく関わり合えても、なぜか深いところで了解できたという確かな
感じがもてない。

タイを訪れたことのない今、これはなんとなくイメージができる。
旅行前にいろんなサイト等で情報収集していると「ぼったくりに気をつけろ」「日本語で話しかけてくる人には注意しろ」「観光客をターゲットにした詐欺の手口はこれだ」とか、そんな情報がまず飛び込んでくるんだもの。
マイナスの情報が先行してしまっている。

早くタイに飛び込んで「そんなことなかった!」って確かめたい。


旅したからって、何が変わるわけでもないけどね・・・

コミックエッセイ 旅したからって、何が変わるわけでもないけどね…。 (地球の歩き方BOOKS)

コミックエッセイ 旅したからって、何が変わるわけでもないけどね…。 (地球の歩き方BOOKS)

タイトルにひかれて読んでみた本。
全編漫画です。
ほんと、自分探しの旅とか流行ったけど、そうそう人間って変われませんよね。
タイ編は娼婦のおばちゃん、明らかに傷害事件なのにマイペンライ、辛すぎる食べ物、ちょっと風変わりな友人・ラーさんのこと、かわいこちゃん逆ナン詐欺・・・こんなことが気の抜けた絵で語られています。


週末アジア!

思い立ったらすぐに行けちゃう週末アジア!―プラス有給1日で行ける12都市案内

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2008年刊行なので情報としてはかなり古いんですが、なんとなく手に取ってみました。

旅はバンコクに始まり、バンコクに終わる。

私はバックパッカー的な旅をするわけではないけれど、こんな言葉を見ると「バンコクに行ったら何かが待ち受けているのでは」というワクワク感がありますよね。
紹介されていた旅データはガイドブックやYouTubeその他でよく見かける内容だったけれど、でも、そんな特別な体験を目指さなくてもバンコク自体がどこか特別な土地なんじゃないか。
そんな予感に満たされます。
早く都会の喧騒と、うんざりしちゃうような熱気と、カオスなカオサンを体験したい!
土日プラス有休1日でさくっと行けちゃう国だから、いちど行ったらまた再訪したくなっちゃうのかな~?


マンゴー・レイン

マンゴー・レイン (角川文庫)

マンゴー・レイン (角川文庫)

出発直前に読むことになったのが『不夜城』の馳星周のハードボイルド小説でした。
マンゴー・レインとは、熱帯のバンコクに降る土砂降りの夕立のこと。
この小説を読んで初めて知った言葉です。
私が滞在する時にもきっと出会えるはず。
バンコクのこれでもかという蒸し暑さ、じんわり滲み出る汗の生温かさ、茶色い川や街の色・・・読むそばから映像になって見えてくる。
この小説のおかげで私のバンコクのイメージはすっかり「ノワール」になってしまった。
主人公たちが絶えずバンコク市内を追われ続けるので、冒頭に掲載の地図を眺めて市内のおおまかな配置がわかったのもよかったかな。
ちょっと厚めの文庫本だけど、文章のスピード感に乗っていっきに読めます。





なんというか、タイ(バンコク)のイメージカラーは茶色、灰色。
じっとりと仄暗い世界の中に、まばゆいばかりの金色の仏像たち。
そんな偏ったイメージが私の中に定着してしまったように思います。


はたして、どんな光景を目にすることができるのか。

あと数日、想像を膨らませていきます。