ヨン・サンホ×チェ・ギュソク “意気投合”…不確実性が作り出した『地獄』を描く

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今日はこちらの記事を訳してみました。
NAVERで連載中の『地獄(지옥)』というマンガでNETFLIXオリジナルで映像化が決定している作品です。
お二人の写真もかっこいい!


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1990年代後半、韓国漫画とアニメーション市場は暗黒期だった。
漫画雑誌市場は飽和状態に達し、日本・アメリカ等アニメ先進国に追いつこうと制作された劇場用国産アニメーションの大部分は興行と批評、両側面ですべて惨敗した。


しかし、絶望感の中でも新芽は芽吹いていた。
1990年代後半、同じ大学で親しい友人として過ごした漫画とアニメーションに対して夢を共に育てていたヨン・サンホとチェ・ギュソクだ。
20余年が過ぎて今、ヨン・サンホはアニメーション『豚の王』と映画『半島』をカンヌ国際映画祭に送る監督になり、『恐竜ドゥリについての悲しきオマージュ』に始まり『湿地生態報告書』『錐』等を披露するチェ・ギュソクは韓国的リアリズム漫画作家として脚光を浴びている。



豚の王

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半島(邦題 新 感染半島)

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恐竜ドゥリについての悲しきオマージュ

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湿地生態報告書

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このメガネ君、ヨン・サンホ監督の『愛はタンパク質』という短編アニメのキャラとそっくりなんですよね。

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こんな二人がついに出会った。
二人の親交があった時は、これまで何度も共同作業として残っていたが、アニメーションキャラクター原画作業を超えてヨン監督とチェ作家が本格的に団結したのはネイバーウェブトゥーン『地獄』が初めてだ。
ある日、地獄行きを通報された人々で混乱する世界を描き出す作品はすでにネットフリックスオリジナルシリーズ政策が確定された。
演出は当然ながらヨン監督が担う。
『地獄』出版に合わせて、去る(2020年7月)15日プチョン漫画映像振興院で二人と会った。


ヨン監督とチェ作家が本格的に意気投合したのは今回が初めてだ。どうして一緒に作業するようになったのか?


ヨン・サンホ(以下、ヨン)=最盛時は毎日電話するくらい親しかったんだけど、忙しくなるにつれて1年に1度しか会えなくなった。おととし位にビールを一杯やった時に作業を一緒にしたらよく会えるようになるのではと思い、2003年に私が製作した短編アニメ『地獄』をベースに新しい話を作るようになった。


チェ・ギュソク(以下、チェ)=厚かましい設定を厚かましく追い込んでいくヨン監督特有の作品の雰囲気がもともと好きだった。
『地獄』は幅広い設定の下に現実的な話を融合させることができて、やれることが多い。
実際、仲良くなった機会も2003年に短編『地獄』を見てとてもいい作品だと私が迫ってからだ(笑)



「地獄に行く瞬間が告知された」ということを除けば、2003年制作のアニメとは完全に異なる話だ。漫画では新興宗教である「新真理会」が話の中心だ。


ヨン=人間のいろいろな軟弱な面の中でも「不確実性に耐えられない」という弱さについて韓国人は特に最弱だと思う。
韓国に広がる多くのことが一種の宗教的な感じを持っていることもそのせいだと見る。
不確実性に耐えられないから確実な事を探し頼ろうとする。
ミステリースリラージャンルでもよく似合うし…。


罪を犯して地獄へ行くのではなく、何故、地獄に行くのかわからなくした。そのように無作為に告知を下す神を設定する理由が何なのか。


チェ=初期人間世界に宗教がどのように生まれたのかということを思い浮かべてみた。
古代人たちは月が太陽を隠す日食の理由を知らず恐怖に襲われる。
その時と似ている恐怖を現代人たちが感じるようにするならば説明が不可能な、しかし、誰かの意志が奥深く関連しているような現象が必要だった。

ヨン=「コスミックホラー」というジャンルがあある。
決定的ながらもその意図を知ることのできない未知の存在に対する恐怖を扱う。
それがまさに人間が根本的に持っている恐怖だと思う。


新真理会を導くチョン・ジンスは「神の意図は明白だ。あなた方は皆、正義でなければならない」と主張する。人間の善意が世の中をもっとよくすることができるだろうか。


ヨン=答えはない。
ただチョン・ジンスというキャラクターを通してそんな質問を投じてみて欲しかった。
チョン・ジンスは昨今の現象で有利な世の中を作ろうとする人物だ。
しかし、はたして世の中をみんな良くすることはどういうことか、単に平均値を作るのが良いことか、そんな疑問を作品を通して尋ねるだけだ。
答えは読者それぞれにある。


チェ作家の場合、『錐』みたいな現実的作品で有名だ。『地獄』はカラーが違う作品だけど?

チェ=実際、私もデビュー序盤にはファンタジーを描いたこともある。
でも当時はなにしろ漫画版が死んでいった時期で漫画を連載できる媒体がほとんど無かった。
新聞連載を主にしているうちに仕方なくルポ漫画家になった。
私が初めて漫画にハマった時感じた驚きからくる喜びを、いざ私の漫画の読者達には与えることができない心残りがいつもあった。
手遅れになる前に私もそんな作品を描かなければと思っていたところにヨン監督が提案してくれたんだ。


ヨン=ギュソクは学校に通っている時からよく出かけた。
卒業して唯一、固定収入がある作家だったけど当時私たちは、ギュソクが社会的に作品を多く作っているからうまくいっているように見えた(笑)
それで、私も倣って『豚の王』『フェイク』のような社会派的なアニメも作ったと思う。
確実に今回の漫画を見ればギュソクが絵で新しい面白さを追求しようとしていたことが感じられる。
もちろん大きく見れば『錐』という何か違うようにしたかったようだ。


チェ=社会的に作品を長い間やってみて生まれた習慣だ。設定はファンタジーだけど、どんな事態が起こる時、しきりに現実世界での個人と組織の動き方に苦心した。
これは(実際に)話になるだろうかとヨン監督に尋ねてみたけどしばしば「シナリオ上はそうだ」と答えられてもどかしかった(笑)


『地獄』はネットフリックスで映画として制作される。実写映画等、異なる作業とどんな違いがあるか?


ヨン=劇場版実写映画は大規模資本が投入されるため、どうしても保守的だ。
普遍的な観客をターゲットにする。
反面、ネットフリックスではグローバルな観客を対象にするからマニアックな嗜好を際立たせてもよいという期待が個人的にある。


チェ=映像では使者の無定型的な外見がよく具現されていればよかった。本当にこの世界にやってきた生命体みたいな感じになればいいと思って作った。
その外には私の絵柄があまりにも現実的だから映像画は難しそうではない。


ヨン=漫画を映像コンテンツ業界でどのように活用するかについて悩んだけど、これからはそんなに悩まないようにする。ただチェ・ギュソクという素晴らしい作家と作業するのを楽しむだけだ。


1部が本として出版され2部がウェブトゥーンで連載中だ。エンディングをほのめかしてくれるなら?


ヨン=『地獄』はどの時点で終わりになっても構わない作品だと思う。
2部で完結されるがいつでも再開することができる。
作品内でだけ存在する世界だからこの世界の中の違う人間の話がいくらでもありえる。
以前に作ったゾンビ物や『謗法』みたいなオカルト物がジャンル化した法則の中で動くなら、個人的に『地獄』はいつでもしたい話、遊びたい材料がある時訪れることができる世界観だ。


チェ=崩れた建物を描かなくても可能なポストアポカリプスだからこそ、完璧なポストアポカリプスの世界だと思う。
読者ごとに良いエンディング、バッドエンディングという考えが持てるが、少なくとも「なぜここが話が終わりなのか?」とは思わないだろう。




ウェブトゥーンは5話くらいまで読んだのですが、何しろ韓国語力がまだまだなもので読むのに時間がかかる!
途中で停滞しているので2021年は書籍版を買って心機一転、読むのを再開させるつもりです。
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